家庭でのブルーベリーの育て方


一般家庭での数本の地植え栽培、また、鉢植え栽培についてまとめています。

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施肥

肥料を与えることが必要です
肥料は必須です。
野菜・果樹と同様に、ブルーベリーも植えたままでの放置では元気に育ちません。
適期に窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)、を中心に肥料を与えてください。

肥料を与える時期
基本的には、緩効性肥料を春の芽吹きの頃に与えるのが良いと思います。
緩効性肥料とは、ゆっくりと長期間にわたって肥料の成分が出てくる肥料です。マグアンプKとかが有名ですね。

※ 肥料の効く期間は、肥料の説明文にありますので(無いものは速効性肥料と判断して良いと思います)、それで判断してください。

ブルーベリーは、上のように春一度の施肥でもそれなりに元気に育ちますが、樹の状態をBestに近づけるには、成長期に合わせた施肥を考えてみるのも良いです。
ブルーベリーは、春の芽吹きから梅雨明けまで旺盛に成長します。また、夏の暑さが過ぎた初秋から紅葉前までにまた旺盛な成長を見せます。
この旺盛な成長を見せる期間に、肥料成分が途切れなく供給できるよう考えて肥料を与えるというのが良いと思います。
具体的には、春芽吹き頃から7月中旬まで効くような肥料をまず与え、7月中旬〜8月一杯は肥料を一旦切り、9月から2ヶ月ぐらいまた肥料を効かせ、紅葉の頃には肥料が完全に切れているというのが良いと思います。
肥料は沢山の種類があり、肥効が現れるまでの期間、肥効が継続する期間、がそれぞれ違います。うまく肥料を組み合わせて栽培環境に合わせて肥料を効かせると Best な生育を見せると思います。

肥料を与える量
基本的には、使う肥料の説明に記載されている標準的な施肥量とおりで問題ないです。
少し考慮するとすれば、速効性肥料の場合は、標準的な施肥量よりも数割減らした量を与えて様子を見た方が無難です。

Bestな生育を目指して、肥料を選択して、量もコントロールするということだと、窒素(N)量で、以下を目安に考えると良いかと思います。

【ブルーベリー1株当りの年間窒素施用量 (g) 】

鉢/株の大きさ 窒素施用量の目安/年
18cm鉢 2〜3g程度
30cm鉢 4〜6g程度
地植え株 樹高1m未満 10g程度
地植え株 樹高1m超え 20g程度
※ これらは Seven の経験/テストに基づく年間の窒素量目安です。速効生肥料で一度にこの量を与えると成長障害が起きますので注意してください。

肥料の施し方
肥料の施し方には次のような方法があります。
  1. 用土全層に均一に混ぜる方法
  2. 土表面に均一に撒く方法
  3. 根元から離した土表面にまとめて置き肥する方法
  4. 根元から離した場所にまとめて埋め込む方法

Sevenのお薦めは、No.4 または No.3 です。
No.1 とか No.2 のように根全域に均一に肥料が効くような施し方をすると、肥料濃度による障害が起きたり、また、肥料が用土全域のpHに影響を与えたりという、好ましくない結果になる可能性があります。
No.4 または No.3 の方法で肥料を与えると、肥料の量が多くても問題発生の可能性が少なく、安心です。

特に有機肥料を与える場合は、有機態窒素を微生物が分解することも考え、No.4 の方法で与えるのが有効です。

肥料の選択
肥料には様々な種類がありますが、以下のようなポイントを押さえて、肥料を選ぶと良いかと思います。

  1. 速効性肥料か緩効性肥料か
    緩効性肥料が使い易いです。速効性肥料は、葉が肥焼けする心配があります。

  2. 化成肥料か有機肥料か
    どちらも N,P,K を植物が吸収するという点では同じとのご意見もありますが、Seven としては有機肥料がお薦めです。実の味が良くなったり、徒長のないしっかりした株に育つという特性があると感じています。

  3. 土壌pHに与える影響
    弱アルカリの土で育つ一般野菜に適合するよう、アルカリ成分を含む肥料が一部にあります。そういう肥料は、酸性を好むブルーベリーではクロロシス発生の要因になりますので、避けた方が無難です。

  4. N,P,K, および、微量元素含有量
    窒素(N)だけが突出していない肥料で、かつ、マグネシウムなどの微量元素も含まれるものの方が良いように感じています。
    微量元素含有量については表示が義務づけられていないようですが、N,P,Kの含有量は必ず肥料のパッケージに記載がありますので、それをチェックしてください。

その他、肥料選びのチップスとして次のような話を聞いたことがあります。

  • 硫安は実の味を悪くする
  • 鶏糞も同じく実の味を悪くする
  • 未熟な堆肥は害虫を呼びやすい

肥料過多での障害
参考まで・・・。
肥料をやり過ぎた場合、下葉が落ちる、或いは、葉の先から赤く枯れこむ、などの症状が現れます。
そんな症状が出たら、速効性肥料を一度に与えすぎているか、または、与えた肥料の全量が多すぎるかです。

施肥と実の味について
「肥料の選択」の項でも触れましたが、使う肥料と施肥時期は実の味に密接に関係するようです。まだ、実際に自分の経験として確かめていませんが、次のような話を聞いていますので、参考にしてみてください。

  • 収穫期に窒素が効いていると実に酸味が残る。
    実を甘くする(酸味を落とす)ためには、実が熟す時期には窒素が切れているように肥料コントロールする方が良いようです。
    硫安、鶏糞などで実の味が悪くなると言われる所以は、これらが窒素分の多い肥料であるためと思われます。

  • カルシウムを効かせると、甘味がのる。
    一般果樹では、甘味を増すためにはカルシウムを多くするのが定石のようです。しかし、酸性土壌を好むブルーベリーでは、単純にカルシウムを効かせると土壌のアルカリ化に繋がってしまうため、何らかの工夫が必要のように感じます。

  • 窒素分はアミノ態窒素(アミノ酸)で与えた方が味が良くなる。
    これについては、我が家でもアミノ酸を多く含むボカシ有機や、有機液肥で味が激変することを確認していますので、確実と思います。

与える肥料の種類と与え方による実の味のコントロールは、とても興味深い課題で、今後、この路線を深く追求してみたいと思っています。