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アルミ園芸吊りラベル

ボールベンで書くと、文字が消えないアルミ製吊りラベルです。
文字がアルミに刻印されますので、文字が消えず、品種の取り違いが防げます。
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保存用ジャム&ソース


この夏(2001年)、保存のできるブルーベリージャム、ソース作りにチャレンジしてみました。
いろいろと市販本を読み漁り、自分で試行錯誤してみた結果が以下です。

一般に市販されるブルーベリージャムとは違う、混じり気の無いフレッシュな味わいに仕上がるようやってみました。
参考にしてみてください。
また、より良いやり方があれば、ご教授ください。

ブルーベリー・ジャム/ソースの調理方法
  1. 収穫したブルーベリーに混じっているゴミ(果柄など)を丁寧に取り除きます。洗っても良いですが、なかなか水が切れないのでゴミの混じらないように丁寧に摘み取るようにした方が良いかと思います。

  2. 厚手のホーロー鍋にブルーベリーの実を入れます。一度に処理する実の量は、鍋の深さの半分以下の分量にとどめます。それ以上に入れると煮沸させた時に吹きこぼれる結果となります。目安としては 5リットル容量の鍋に 1.5キログラムほどのブルーベリーの実が良いかと思います。

  3. 焦げ付かないよう竹ベラなどでかき混ぜながら、できるだけ強火で熱を加えます。この時、鍋が厚手でないと強い熱をいっきに加えることができません。高価ですが厚手のホーロー鍋を用意すると良いです。

  4. 2〜3分で果汁が出てきます。ここで砂糖を加え始めます。好みの分量の砂糖を予め量り置き、果汁の出方を見ながら何度かに分けて加えていきます。その間、竹ベラでの攪拌は焦げ付かないよう続けます。

  5. ある程度果汁が出て焦げ付かないようになったら、できるだけ早い時点で最大火力にし、早く沸騰させるようにします。これは、短時間で煮た方がフレッシュな香り/味わいを濃く残せるためです。

  6. 沸騰してきて、アクが浮いてきたら手早くアクを取り除きます。

  7. 強く沸騰している状態で4〜5分ほど煮たら出来上がりとします。熱を加え始めてから出来上がりまで、加工する量にもよりますが、15分前後となります。

 加熱時間をできるだけ短くした方が、ブルーベリーの香りが強く残ります。この違いは保存期間が長く(3ヶ月以上)なった時、特に顕著に味の差として現れます。ジャムというと、一般的には弱火で長時間煮詰めて作るようなイメージがありますが、その観念を忘れて、4〜5分間強く沸騰させて仕上げてみてください。香りが驚くほど良くなります。

保存瓶の殺菌・密封方法
  1. 上のジャム/ソースの調理を始める前に保存瓶を良く洗浄します。準備する瓶の数は、ブルーベリーの実の重さを容量に読みかえ、それに見合った個数ぐらいです。例えば、1.4キログラムの実を処理する場合、200cc容量の瓶ならば7個(1,400 ÷ 200 = 7)が必要になります。余裕をみて、それに1〜2個余分に用意しておけば OK です。

  2. 洗浄した保存瓶を蒸し器に入れて殺菌します。蒸し器の中に保存瓶とフタを伏せて置き、強火で20分程蒸します。殺菌終了とジャム/ソースの仕上がりをほぼ一致させるように、殺菌を始めてからジャム/ソースの調理にかかるようにします。

  3. ジャム/ソースが仕上がったところで、蒸し器から瓶とフタを手早く取り出し乾燥させます。蒸気は思ったより熱く、油断すると火傷しますので注意してください。瓶とフタは、清潔な網の上に伏せて乾燥させます。瓶もフタもアツアツになっているので、すぐに乾きます。

  4. 続いて手早くジャム/ソースを瓶に小分けしていきます。瓶の縁から5ミリほどまで、ジャム/ソースを詰め、フタを閉めます。フタは、ゴムのパッキンが潰れない程度に緩く閉めます。フタを閉めたらすぐにまた熱い蒸し器に戻します。

  5. 20分ほど蒸し器で蒸します。火は強火で、蒸気が十分に瓶詰めジャム/ソースにあたるようにします。

  6. 20分の蒸し時間が過ぎたら、手早く取り出しながら、フタを強く閉めます。蒸している間に瓶の中に残った空気が膨張して外に出ています。その状態で冷える前に強くフタを閉じることで瓶の中を脱気状態にします。

  7. そのまま放置して手で持てるぐらに冷えたら、さらに水につけて残っている熱を早く逃がします。ジャム/ソースは果実に熱を加えている時間をできる限り短くした方が、色/香り良く仕上がるものが多いようです。

  8. 十分冷えたら脱気殺菌が完全かを確認します。フタが瓶の内側に向かって凹んでいれば OK です。また、瓶を並べてフタを叩いてみて高い音がすれば OK です。空瓶にフタをして叩いた時の音と比較すると、かなり高い音が出ます。

  9. 最後に覚え書きなどラベルを貼ったら、「My Blueberry Jam / Souce」の完成です。

 抜気の方法について、上記ではキャップを緩く閉めての加熱方法を紹介していますが、強めに閉めて、加熱後に一瞬キャップを緩めて中の膨張した空気を逃がし、最後に再び加熱するという方法もOKです。

 お手軽殺菌として、出来上がったジャム/ソースを手早く瓶に分注して密閉するだけでもかなり大丈夫です。瓶とキャップは上記のとおり殺菌するとして、出来上がったジャム/ソースを手早く瓶に分注し、キャップを一旦閉め、瓶の中に残った空気がジャム/ソースの温度で十分に熱くなった時点(キャップを一旦閉めてから数十秒程度)で、一瞬キャップを緩めて抜気して、最後に確実にキャップを閉める、という手順でも保存に耐えます。
ちなみに、我が家では、このお手軽殺菌で、冷蔵庫保存4ヶ月までは少なくとも全く問題ありませんでした。

 追記として、ここに紹介した殺菌・密封方法での保存期間は、作業の正確さと作業場所&使用器具の管理に大きく左右されます。保存についてはあくまで自己責任でよろしくお願い致します。

ジャムの粘度を出すためのポイント
ジャムがゼリー状に固まるのは、果実に含まれるペクチンの作用です。
果実にペクチンがあまり含まれていないものは、酸味を補いベクチンによるゼリー化を促進させたり、また、ペクチンそのものを加えてゼリー化を促進させたりするようです。ブルーベリーに関しては諸説ありますが、ゼリー化するに十分なペクチンを含んでいる、というのが私の見解です。
以下、いろいろやってみてのポイントです。

  • 砂糖の量 : ある程度砂糖を加えないとゼリー化しません。全く同じ調理方法をとっても、低糖度で仕上げたものはソースにしかなりません。
    では一体どのくらいの糖度からゼリー化するのかと言われると確かなポイントに行き着いてはいませんが、実例としては・・・。
    果実の量に対して40%の量の白糖を加えた場合はゼリー化しています。同じく20%または30%量のグラニュー糖を加えた場合はゼリー化しませんでした。

  • 煮沸温度 : 105℃まで温度があがるよう強く煮沸しないとペクチンによるゼリー化は進まないようです。上の調理方法にも書いたとおり、高温で煮沸させた時に煮こぼれないよう、十分に余裕を持った大きさの鍋で調理することが必要です。煮こぼれないように火力を調整して、トロトロやってるとゼリー化しません。

というところが試行錯誤の結果ですが、べつにゼリー化してようが、してまいが美味しさには大差ないので、ゼリー化には拘らないでおこうというのが今のところの考えです。

その他のメモ
  • 砂糖の分量
    砂糖の種類にもよりますが、ブルーベリーの実の量に対して 20%程度の砂糖を加えたものが私としては好みです。ただし、この場合はゼリー状には固まりません。

  • 砂糖の種類
    白糖とグラニュー糖を試してみたところ、グラニュー糖の方が味がスッキリとしていて私的には良かったです。
    別の種類の砂糖も試してみると面白そうです。砂糖の種類によってゼリー化の具合も変わるかもしれません。

  • 保存瓶
    新品を使うのが基本です。保存のために上のとおり脱気密封しますので、ゴム・パッキンが既に潰れているような保存瓶(正確にはフタ)では使い物になりません。
    ジャムなどが入っていた瓶を洗って使うとフタの隙間から空気が入り込む可能性が高く、内容物が早期に変質するようです。

  • 保存による味の変化
    瓶詰めしたジャム/ソースは、3〜4ヶ月経ってから食べた方が美味しく感じます。
    作った直後は荒々しい味わいですが、ある程度経過すると落ち着いたまろやかな味わいに変化します。夏に作ったジャム/ソースを真冬に食べると、このまろやかな味わいに出会えます。