水田約4,000uをブルーベリー畑にしようと動き始め、圃場整備、植え付け方法についていろいろと考えています。
結果オーライと行けるかどうかはまだ未定ですが、ここでは、植え付けに至るまでの検討・試行錯誤の過程をメモしてみたいと思います。(頭の中の整理のためにも・・・)
なお、「水田転換畑でのブルーベリー栽培」というと壮大なテーマですが、自分のところを中心しか考えませんので、その点加味して見てくださいね。
それで、まずは現状把握ということで、水田の土層の確認です。
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土の湿り気については、湿り気味と感じます。
この「湿り気味」というのが、何が要因となっているのか?
地下水面が浅いのか?
谷水が耕盤によって滲みこまず、耕土を湿らせているのか?
それとも谷水が元の土層表面を流れ、盛られた土全体を湿らせているのか?
どこかで原因把握しなければと思います。
とりあえず、現状はこんな状況で、以下は、今の段階で検討している圃場整備案です。
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気相が多く、通気性の良い用土で育てられるという点では、とっても魅力的なんですが、チップを敷く方法&労力&お金がネックです。
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降雨については、畝間の耕盤の上を水が流れる構造にすることで、排水改善はできそう。
しかし、その一方で、夏に雨が降らない期間が長くなると、水切れが心配。耕盤で下層の湿気が昇ってくるのが止められるのではないかという漠然とした心配がある。圃場作りは、検討している案の中では簡単な部類。
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もとの土とブルーベリーとの相性が良ければ、最も自然で、良さそう。
植え付け後の管理も、有機質の鋤き込みなどができて、自由度が高い。
一方、唯一つの心配は、現状のところで示した「元の土層」が水を透しているか否か。もし、水を透し難い層だった場合、その層の表面が凸凹していると、凹の部分に水が滞留しそうな気もする。
当分、楽しく頭を悩ませれそうです。
10月4日の記事で、「土の湿り気については、湿り気味と感じます。この湿り気味というのが、何が要因となっているのか? 〜〜〜 どこかで原因把握しなければと思います。」
と書いていましたが、それについて少し見えてきました。
予定地は、水田と言っても平地の水田ではなくて、谷地形の段々畑の水田です。
段の部分は、石積みの畦になっています。
畦の下に近いところと、畦の上に近いところ、それぞれを比べてみると、畦の下に近い部分がかなり湿り、畦の上に近いところはそれなりに乾くことが見えてきました。
何故そうなるのかと、さらなる追求のため、畦の下に近いところと、畦の上に近いところ、それぞれに下層土の表面が露出するところまでの穴を掘って観察してみました。
晴天続きの間は、両方の穴ともに底まで水は無かったのですが、強く雨の降った後に観察すると、畦の下に近いところの穴は、土の表面から15cmぐらい下までの深い水溜まり、そして、畦の上に近いところの穴は、晴天続きの時と変化無し。
また、畦の下に近いところの穴の水は、かなりの間ひきません。
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もとの土層(下層土)が水を透し難く、下層土の上を谷水が流れているのではと思います。
その谷水が畦の部分で表層に出てきて、耕土を強く湿らせているように思います。
雨の後は谷水が増え、畦の下に近いところの穴の水はけを極端に悪くしていると理解できます。
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【一般アドバイス】 一口に田んぼと言っても、どの層で水はけが悪くなっているのか、状況が違ってくると思いますので、田んぼでのブルーベリー栽培を計画される場合は、下層の土の状況&地下水の状況をまずは確認した方が良いかと思います。 |
また、耕盤を壊すことによっての水はけ改善も、効果が薄いと思われます。
今の土表面の上に、通気性が良く、水はけが良い、ブルーベリー用の耕土を厚く作ることが大前提となりそうです。
あと、乾燥ぎみにするためには、下層土の表面を流れてきた谷水を耕土に滲み込ませずに、畑の外に持ち出すことも大切と思えます。
耕盤を割って、耕土の下に水を浸透させても、その下の畑に多くの水が出てくるだけになるので、キャッチ&リリースの精神 (????) で、畦の下に滲み出てくる水を溝に受けて、その水を排水路に流すようにした方が良さそうです。
このキャッチ&リリースがうまく機能するようになっていることを前提とすれば、耕盤を割ることで、表層の水が下層土表面までは速やかに浸透するようになり、ブルーベリーの根を湿気から遠避けることができそうです。
と、まぁ、机上での考えは進んできましたが、実地がどうなるのか、それが問題です。
特に頭に引っかかる点は、水切れでの枯死。
水はけを中心にまずは考えてきましたが、その一方で、梅雨明けの渇水期に根に水分が行かないと、果実の成長が悪くなり、極端な場合はブルーベリーが枯れてしまいます。
そうならないためにどうしたら良いか・・・、まだまだ悩みは続きます。
地域の農業改良普及センターさんに相談して、土壌診断をして頂けることになり、その結果、ここまでに書いてきたことがより正確に見えてきました。
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10月4日の記事と大きく変化はありませんが、より正確には、左の図のとおりの構造で、下層土は礫層となっていました。耕土の部分の土質は、まだ分析結果待ちですが、「黒ボク」ではないようです。
また、予定地のあちこちを見て頂いた結果、各層の積み重なりには違いはないものの、場所により、耕盤が現れる深さと、下層耕土を含めた耕土全体の厚さが不均一(= もとの礫層の面が水平でなく、傾斜/凸凹あり)であることが判りました。
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段々の田んぼのそれぞれの中で、このような下層土の凸凹があり、かつ、下層土表面が水を透し難いようなので、耕土に浸透した雨水などが凹部分に滞留してしまうことがあるようです。
こうなると、梅雨などで地下の水面が最も上昇した時は、下層土の凸部分の頂点まで水が達することが想像され、現在の耕土表面のままで植え穴を掘ってブルーベリーを植えるのは、ほぼ自殺行為ということになります。
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【一般アドバイス】 水はけを阻害している層が下層土の場合は、その層の表面の傾斜と凸凹を調査した方が良さそうです。 |
あと、10月12日の記事で書いていた水切れの心配については、もしもその事態になったら、元水田の立地メリットを活かし、畑に水を引き入れてしまえばOK!! という素晴らしい解決法がありました。
地域の農業改良普及センターさんに実施して頂いた土壌診断の結果が出てきましたので、ご紹介します。
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典型的な土層の積み重なりを示している2例をピックアップして、判り易いように右側に土層の表示を追加してみました。
貫入式土壌耕土計は、直径1cmぐらいの金属棒を土に貫入して行き、各深さでの土の硬度((kgf/cu)をグラフに記録するものです。
横軸が土の硬度(kgf/cu)で、縦軸が表面からの深さ(cm)になっています。
表面から20cmぐらいの深さに表れる硬度がやや高い部分(硬い部分)が、耕盤(田んぼでは床とも呼ばれる部分)とのことです。
さらに下に進んで、40〜50cmぐらいのところで柔らかな耕土層が終わって、下層土(礫層)にぶつかり、測定不能な硬度になっています。
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濃いグリーンに塗った田んぼが一番上の田んぼで、薄いグリーンが一番下の田んぼという、棚田になっています。
小さな赤字がその地点での耕土の深さです。
耕土の深さが各田んぼで異なっているのは、とりあえずは良いとして、下層土の表面の傾斜が、棚田の下側に傾斜せず、逆に上側に傾斜している田んぼがあることが判り、排水面で問題がありそうです。
具体的には、D、E、の田んぼでは明らかに山側が低くなっていて、下層土の上に水が滞留して、耕土の乾燥が悪くなることが懸念されそうです。
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詳細なところは、必要に応じて今後お勉強してみたいと思いますが、大雑把には、
なお、おまけで測定して頂いた今までのブルーベリー畑のデータ(4番目がそうです)は、ブルーベリーが元気に育たないことを裏付けるものとなっていて、納得しました。
前記から8ヶ月ほどが経過し、結局、いろいろと悩んだ挙句、もとの田んぼ面は基本的には何も触らず、その上に水はけ・通気性の良い「針葉樹の樹皮・小枝チップ」(単独)で高畝を作り、そこに苗木を植えつけることとし、畝作り+植え付け作業を進めています。
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最初に植えつけた部分は約6ヶ月が経過し、全体としては、長さ15mぐらいの畝が20畝ぐらいできたところです。
ここまで進めてきて見えてきたこと、および、感想は次のとおりです。
とりあえず、ここまではこのような感じで、大問題はなく、良好そうで、湿り気味の水田跡でのブルーベリー栽培にトライする場合の一つの方法として良いのではないかとの感想です。
あと、別の感想として、もとの田んぼの耕土の湿り具合のコントロールも重要そうです。
上のようにチップで畝を作ってブルーベリーを植えると、耕土の湿り気がブルーベリーに与える影響は緩和されはするのですが、あまりに湿り気の多い場合は、チップも過湿ぎみになるように感じます。
田んぼの耕土の湿り具合のコントロールは、前にも書いていますが、その田んぼの性質を正確に把握して、それに合わせた対策を施すことがポイントのように思います。
BlueBerryVillage では、下層への排水は望めないことが判っている(下層の礫層表面で水が滞留してしまう)ため、耕土面に排水溝を掘り、降った雨がそれを伝わって速やかに排水路に落ちるような仕組みを作りました。
それを作る前と後では、耕土の湿り具合は雲泥の差で、今までジトジトしていた箇所が、乾くように変化してきました。