ブルーベリーが長期間安定して元気良く育つ用土の条件は、次のようなものではないかと思っています。
以前は、各重要度を上とは全く逆の順番に考えていたのですが、最近の思いは、この順番です。
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写真は、「No.001 ブルーベリーは酸性土壌でしか本当に育たないのか?」でも紹介している pH8.0弱のアルカリ用土で生育中の Spartan です。 元気にシュート/サッカーを伸ばし、もりもりと成長中です。 使っている用土は、ピートモスと炭化セラミックスSを7:3ぐらいで混ぜたもので、その上に針葉樹チップを敷いています。 |
この例を見ても、最重要は土中の気層なのではないかと考えるわけです。
それで、今現在、気層の多い用土を構成するための素材をいろいろと物色しています。
ざっと、今のところの素材メモは以下のとおりです。
針葉樹の樹皮・小枝チップ と ピートモスを半々に混ぜて、50cm各ポットで育てている株の根の状況です。
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瑞々しい細根が展開していて、根の状態は大変良好です。 30cm鉢で育てていた株を植え替えて、2ヶ月ぐらい経過したところです。 |
「気相の多い用土を構成するための素材」についての考察です。
8月25日の記事では、無機の素材と、有機の素材を一緒に扱っていますが、それぞれには次のような違いがあります。
有機の素材を定期的に追加しながら、腐食による土の団粒化促進、とか、微生物層の拡大とかを図って行くか、
或いは、無機の素材を使って、肥料とか微生物層の維持は、別のものを用いて考えるか、
そんな考え方の側面もありそうです。
先日、ある方とお話をし、用土の微生物層とか化学組成という面も、「ブルーベリーを元気に育てる用土」を考える上で重要であることを再認識しました。
ブルーベリーが元気に育つ用土について、いちばんシンプルに考えると次のようになります。
経験的に良いと判っている、相性の良い肥料、とか、気相の多い用土、有機物の多い用土、酸性の用土、というのは、これらの要素を何らかの形で満たすことに働いているものと考えられます。
「結果良ければ、すべてオーライ!!」というのもありですが、根本要因が判るとよりベターな用土作り&圃場整備ができると考えられ、このような観点を忘れずに今後の探求を進めてみたいと思います。
針葉樹の樹皮・小枝チップ と ピートモスを半々に混ぜての用土での続報です。
畑への植え付けのために 50cmポットから抜いてみましたが、根張り良好です。
鉢から抜いた時の側面の状態です。表面 7〜8cmほどは針葉樹チップでマルチしています。その下は、針葉樹の樹皮・小枝チップとピートモスを混ぜた用土です。
写真で判るとおり用土の部分は、ガサガサで、固相が極端に少ないです。このガサガサの空隙(普段は気相)の部分にブルーベリーは活発に根を展開しています。
根の部分のアップです。細根が沢山張っていることがお判り頂けるかと思います。
これを見る限り、気相の多い用土でブルーベリーが元気に育つことはほぼ確実と言えると思います。
今年は、この気相の多い用土をチップのような有機物ではなくて、気相を確保できる無機物で構成し、その場合の生育状況を見てみたいと考えています。
炭化セラミックスSを混ぜた用土で、Spartan が元気良く育っているという事実があり、土壌改良材としての「炭」に対する期待をどうしても捨てきれずにいます。
炭化セラミックスは、土のpHを上昇させてしまうことが判っているので、数ある素材の中で、これに拘るのは得策ではないのですが、灰成分が少ない良質な「炭」はどうかと、pHチェックしてみました。
素材は、「竹炭」と「広葉樹の炭」(一般の炭)の2種です。
同じ町内で炭を焼いている方とたまたま話しをする機会があり、サンプルを頂いてしまいました。
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良質な「炭」は土壌pHを動かさず、土壌改良材として有効との話しは聞いていたのですが、今回のチェックでそれが事実であることが確認できました。
この結果ならば、ブルーベリーの用土の通気性改善の材料として使えそうな気がします。
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頂いた「竹炭」を砕いて、ピートモス等と混ぜた用土を作り、40cm角ポットに実際植えつけてみて、生育状況を確認してみたいと思います。
50cm角ポットにピートモス100%で植えていた Sunshin Blue を 「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土に植え替えました。
また、その他、Spartan、Chandler の2年生大の苗木を同じ混合の用土と 「針葉樹の樹皮・小枝チップ」+ 「カナダ産ピートモス」(50:50)用土を使って植え替えをしました。
いずれも新たな鉢の大きさは、40cm角ポットです。
後々の参考になるかもしれないので、植替えをしながら感じたことをメモに残したいと思います。
イメージとしては、右の図のような感じです。
通気性改善層に「ナチュライトL」を高密度に投入。
主用土層は、「ナチュライトS」+「ピートモス」の混合用土で構成。
上のような手間をかけずに、鉢全体を有効な用土で構成できるので、こちらの方が有利かもしれません。
ただ前提としては、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」が腐食して形状を崩す前まで、というのがあります。有機物は、いつかは腐食して形状を崩してくるので、その点を考えると「ナチュラライト」のような無機物で下層の通気性改善をしておくのが安心かもしれないです。
なお、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」が腐食する件については、今のところ少なくとも2年は大丈夫(物理特性を維持)ということは観察できています。
植替えをしながら感じたことを脈絡なく羅列しましたが、植替え後の生育状況がどうなるか、楽しみです。
前記で紹介した「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土に植えた Chandler のその後です。
用土としての評価は、1年以上経過した後の樹勢で判断するのが妥当とは思いますが、とりあえず植えつけ後1ヶ月での樹勢は絶好調で、良好な感触です。
写真はありませんが、チップのマルチを除けて、用土を少し掘って確認すると瑞々しい細根がナチュライト+ピートモスの用土の中に元気に展開してきています。
夏の成長停滞までにまだまだバリバリと成長すると思いますので、また折を見てご紹介したいと思います。
付記: ポットは、40cm角ポットです。植え付け後も一人で持ち運べるサイズで使い勝手良好です。
50cm角ポットで育てていた Bladen を BlueBerryVillage に植えました。
その際、あまりに状態が違ったので、レポートします。
写真がイマイチ判り難いのですが、同じ樹高ぐらいに育ったBladen2本です。
樹の雰囲気だけを見ると、別の品種かと思うような違いがあります。
左の株は、新しい枝が勢い良く上に立ち上がり、葉も大きな葉が出ています。
一方の右の株は、やや開きぎみの落ち着いた樹形で、葉は小さく、新しい枝の発生は少ないです。
右の株は、50cm角ポットに植えて2年目過ぎぐらいから樹勢が劣り始め、いろいろな回復策を試みたものの、どうしても樹勢を強くできなかったものです。
今回、樹勢の強い株と同時に植替えをしてみて、問題点がハッキリと判りました。
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用土は、左が 「針葉樹の樹皮・小枝チップ」+ 「カナダ産ピートモス」(50:50)用土、右がバーク堆肥(針葉樹と広葉樹混じり)用土です。
バーク堆肥用土は、ふかふかで有機質に富むことから試したものです。
1年目の生育はすごく良かったことを記憶していますが、2年目過ぎから停滞が始まってしまいました。
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この比較を見ても、ブルーベリーにとっては、用土の通気性・気相確保がすごく重要であることは明らかのように感じます。
樹勢が劣っていた Bladenがかろうじて生き残っていたのは、表層の用土とチップ・マルチの下層ぐらいに根を展開していたためと思います。
今回のような極端な違いを見ての教訓としては、
というように感じました。
今まで、「ブルーベリーの用土にピートモスは必須」みたいな固定観念に縛られて、ピートモスを全く入れない用土にはなかなか踏み切れませんでしたが、ピートモス無しの用土でも問題なさそうです。
一例目は、BlueBerryVillage での植え付けですが、ここでは、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」のみで高畝を築いてそれに植え付けをしています。
当初の植え付けではピートモスを1株あたり 10リットルぐらい入れていましたが、最近、ピートモス全くなしで植えても、植え付け後の立ち上がりが同じかまたはより良いことに気付きました。
二例目は、18cmスリット穴ポットに植えている苗を、たまたま事情があって乾燥防止のために「針葉樹の樹皮・小枝チップ」の山に埋めていたところ、1ヶ月ほどでスリット穴からチップに根を伸ばして、チップの中にしっかりと根を展開していました。
このケースでは、チップに鉢を埋めた後は、水やりは一切無しで、ポットに植えていた苗は今まで以上に元気で、新芽をぐんぐん伸ばしています。
これらの例を見ると、少なくとも「針葉樹の樹皮・小枝チップ」では、ピートモスを全く混合しなくても問題ない、というよりもむしろ良好、という感じです。
ブルーベリーが元気に育つ用土と、土の三相分布についてのメモです。
土壌の物理的な特性を測る尺度として、土の三相分布というものがあります。
土壌を固相、液相、気相の三相に大別して、その割合で土の性質を示すものです。固相は、石とか、土の粒子とか、肥料固形分とか。液相は、土壌に含まれる水分。気相は、土壌に含まれる空気相ということになります。
例えば、土の三相分布は、左の図のように変化します。
水やり直後では、その土が保持できる最大量の水を含むようになり、液相が増えます。
水やり後に時間が経過して、植物が水を吸ったり、物理的に乾燥したりすると、液相が減ってきて、その分、気相が増えます。
話しが飛びますが、水を最大に給水させた時の液相がより大きな用土は「保水力のある用土」ということになり、「保肥力のある用土」ということにもなります。
この「土の三相分布」に照らして、ブルーベリーが元気に育つ用土とはどんな感じなのかを考えてみると、右のような感じではないかと思います。
今は単なる想像図ですが、図示すると、いろいろな観察結果がより整理できるように思います。
機会があれば、ピートモス単体用土とか、鉢底部分に溜まったピートモスの微塵部分とか、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」とかを実際に測定してみると、またかなり正確に見えてくるのではないかと考えます。
04/24/06と06/03/06の記事で紹介した「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土に植えた Chandler のその後です。
表面のマルチ材を取り除いて、用土への根張りを確認してみても、ナチュライト+ピートモスの用土の中に細根を元気に展開しています。
ということで、「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土は概ね良好との感触です。
ただし、ここで「概ね」と書いているとおり一点だけ気にかかることがありました。
植え付け時に元肥として入れた肥料の量を正確に測っていなかったので、あくまで感覚的なところですが、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」を使った用土に比較して多肥のためと思われる障害が出易いように感じました。
元肥として入れた肥料は、「180日タイプのコーティング化成」ですが、生育初期の段階で、葉の先端が肥料焼けして枯れる現象が見られました。
「針葉樹の樹皮・小枝チップ」を使った用土では、同じくらいの量を元肥として入れた場合も肥料焼けが特に気になったことは無く、用土の違いからくる、何らかの影響かと思われます。
なお、元肥としてかなりの量を投入しての結果ですので、普通に施肥した場合は、気にかけることのない話とは思います。単なるメモとして見て頂ければ良い程度と思います。
用土の水はけについて、新たに気づいたことがありますので、書いておきたいと思います。
今までにやってみた様々な用土での生育観察の中で、元気良く生育する株と、調子を崩した株を経験してきました。
その中で、水やり時の水はけも、生育の良否を分ける一つのポイントであったように思いつきました。
生育の良い鉢植え用土は、いずれも水はけ良好で、逆に、生育の悪いものは、水はけ不良の感があります。
生育の良い鉢植えでの「水はけ良好」の程度は、水道ホースの先に散水ノズル(シャワー)をつけてザーっと鉢に散水した時、用土の表面に水がまったく溜まらず、用土と鉢を抜けて、水が下に出る程度が必要と感じます。
散水した時に、用土の表面に水がたまり、鉢の上部に水たまりができるようだと、ブルーベリーの生育には向かないように感じます。
04/24/06、06/03/06、12/27/06 の記事で紹介した「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土に植えた Chandler のその後です。
強いシュートも多く出て、葉も大きく、好調な成育を継続しています。 |
実の大きさもチャンドラーらしい大きさです。 |
6〜7mmぐらいの元気なシュートが伸び出しています。 |
株元の直径は約4cm で、ガシっと太さを増しています。 |
40cm角ポットに植え付けてから1年2ヶ月ほどが経過し、樹も大きく成長しましたが、依然として好調な成育を続けています。
1年以上経過して、この調子であるということですと、大型ポットでの成木栽培の用土として◎と感じます。
「針葉樹の樹皮・小枝チップ」を使った用土での成育もすごく良いのですが、用土全体を有機物で構成すると、有機物が分解されて細粒になってきた際の水はけにやや不安があります。
「ナチュライトL」を使った用土でのこのような成育具合を見ていると、通気性の良い有機物と「ナチュライトL」を混ぜた、折衷用土がもしかしたら究極なのかと思い始めてしまいました。
大型ポットに、以下のような用土構成で植え付けて、様子を観察してみたいと思います。
| 下層 | → | 「針葉樹の樹皮・小枝チップ」+「ナチュライトL」 | 上層 | → | 「針葉樹の樹皮・小枝チップ」+「ピートモス」 | 表層 | → | 「マルチ用針葉樹チップ」でのマルチ |
付記:
最近、大型ポットにブルーベリーを植えつけて、長期的に元気に成育させるための用土は何が良いかということに拘っています。
ブルーベリーの栽培は、元来、実を食べて楽しむのが第一目的であり、それには大型ポットで長期的に栽培して、実を沢山収穫できるのがやはり一番ではないかとの思いです。
前のメモから大分時間が経ってしまいましたが、大型ポットでのブルーベリーの栽培用土について、「ナチュライト」のような無機のものをうまく併用する必要性をさらに強く感じてきています。
というのは、前のメモで
「用土全体を有機物で構成すると、有機物が分解されて細粒になってきた際の水はけにやや不安があります。」
と物理性質の面のことのみを書いていましたが、これ以外にも、ブルーベリーの養分吸収の観点からも無機の素材をブレンドした方が良さそうに思えてきました。
理由としては、「針葉樹の樹皮・小枝チップ」のみで植えた場合、1年目の成育と、チップの分解が進んできた2年目以降の成育とに差が出ることが見えてきたためです。
成育の差は、微生物の動きから生じているようで、微生物の動きが活発化してくると、窒素が有機物の分解の方に食われてしまい、ブルーベリーの生育に使われる窒素が不足気味になってしまうためのように思えます。
その分を肥料の加減で補えば良いのですが、肥料を生育度合いに合わせて加減するのはかなりの経験が必要そうで、それよりは無機の素材をある程度ブレンドして、生育/肥効の安定化を図った方が、全体として育て易い環境が整えられるのではないかと考えるようになりました。
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こんなガサガサ・スカスカ用土で本当にうまく育つのかはやや不安ですが、春からが楽しみです。
結果についてはまた報告させて頂きたいと思います。
2006年4月26日に「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土に植え替えたチャンドラーを畑に降ろしました。
その際、良い根張りを確認できましたので報告です。
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植え付けてから2年間とちょっと、良好な生育を維持できたということで、「ナチュライトL」+「カナダ産ピートモス」(50:50)用土も、大型ポット(今回は40cm角ポット)での長期栽培に使える用土構成の一つかなと思います。
ピートモス単独ではこのような状態の維持は難しいので、「ナチュライト」などの通気性改善の材料の混合は、かなりの効果が期待できるということが改めて判りました。